ジジイ集結

「ワシら大阪に着いたんじゃが、肉爺はどこかいのー？」
と、LINEがきた。

最初、小規模な忘年会キャンプをしようとしていた関西のジジイ達。

海を見ながら泣いている関東のジジイが、あまりにも寂しそうなので誘ってみると、冥土の土産に、と参加してくれることに。


関東から、GEN爺、283爺、参加。


肉爺、前日の忘年会で夜中まで飲み明かし
「すまんの！ワシ、急ぐからまっとっておくれやす！」
と、返事をする。

肉爺、高速をかっ飛ばす（時速40キロ）

道中、参加者のエ爺に連絡。
「ワイ、クーラーあるけど、蓋あけたら中身がなんもあらへんかった！忘れてもた･･･」
ある程度、走ってたのに取りに戻るらしい。
歳なので仕方ない。

そんなこんなで、目的のキャンプ会場（大阪:通天閣）に到着。


老眼に鞭打って探すも場内に居らず。

駐車場に戻ると、車の中でフルフルしているジジイ2人発見。

肉爺がヨタヨタと近づくと、GEN爺、283爺もヨタヨタと車から降りてきて、
握手からの抱擁。
少しナフタリン臭い3人は、ここに再開した。

ジジイ、倒れる

3人のジジイ達は、キャリーを上手に使い、サイト内の奥にテントを設営。

設営終わりにエ爺が来場。

ヨタヨタ走ってきて、倒れてしまう。

ジジイブロガーの3人は、倒れたジジイを起こす前に写真を撮っている。

やめたれ。

ジジイ、乾杯！

エ爺。
何度も設営してるのにフルフルしながらテント設営してると、ポール曲がってしまった。直そうとして曲がった箇所に力を入れるも、ポールクルクル回って遊ばれている。

その横、GEN爺。
薪の入った小さいダンボール箱を動かそうと持ち上げた時に、「んぁ、、」と言い、かなり腰をやられる。

283爺。
手首の怪我が全回復してるのに、行きたくない病が発症してしまい、仕事再開をかなり遅らせたことをブツブツ言うてる。

肉爺。
老眼と物忘れが酷く、この日もカレーと納豆を間違えて持ってきてしまう。
バレないように納豆を隠す。

そんなジジイが4人になってからの
乾杯！

ジジイになっても、設営後のビールは美味い。

ジジイ、追加しまーす！

久しぶりの再開に、リウマチや老眼、ゲートボールの話に花が咲く。

というより、各自が勝手にブツブツ話している。

そうこうしてるところに、キャンプギアを積載したシニアカーでパン爺登場。

パン爺、もう季節の概念が消失した半袖姿の肉爺を発見して、ストレートに到着出来たらしい。

パン爺はタープスタイル。
「タープが3000円」を繰り返し言うてる。たまに5秒前の記憶が飛ぶみたい。

からの、乾杯！

ジジイ、見たれよ！

パン爺が、クーラーボックスから黒い物体を取り出して、フルフルしながら包丁でソレを切っていく。

他のジジイも集まって見るも、オール老眼で何が何やらわかっておらず、早々に飽きてしまう。

後にパン爺がこの時のことを

「ワシが頑張って魚捌いとるのに、おまいら飽きるの早すぎ！」

と言っていたとかいないとか。

食い意地ジイ

皿に盛られて初めて黒い物体が魚だと気づくジジイ達。

おぉー！と言いながら箸を伸ばす伸ばす。
パン爺が持ってきた黄色く怪しい液体を付けると、何とも言えぬ甘さが口に広がり、とても美味しかった。


そんなこんなしてたら、エ爺。
チロ爺に到着の連絡してない事思い出す。

肉爺に
「ワイ、連絡したかいな？」
と聞く。

肉爺
「･･･え？なんて？」

15分後。

エ爺
「肉爺、ワイ、チロ爺さんにLINEしたかいな？」

肉爺
「･･･あ？なんて？？」


やめたれ

ジジイ、追加しまぁーす！

2時間後。。。

チロ爺到着。

チロ爺、露店のようなサイトをぱぱっと完成させる。

次の日、あんなことになるとは知らずに、乾杯する。

ジジイの本気

GEN爺にふと目をやると、ビールの缶に丸裸な鶏をぶっ刺し、自分のサイトの脇に飾っている。

ビア缶チキンをするのかな？
なんなのかな？

気になってちょこちょこ見ていたが、1時間経っても、2時間経っても、その鶏はずっとそこに立たされていた。

たまにGEN爺や他のジジイ達が、誰かと間違って挨拶したり話しかけに行っている以外、なんの変化もない。


寒風吹きすさぶ中、鶏はこの後5時間に渡り放置されていた。

忘却のおでん

その間、肉爺のおでんを皆で食す。

肉爺、1人前の食材を買いに行った。
食材をカゴに放り込み、会計を済まし車に戻ると、買い物した事忘れてしまって、また同じルートで同じ食材を買ってしまう。

10順目にして、車の中の食材の量に驚き、家に帰る。

鍋に1人前の食材を入れて炊き出すも、入れたこと忘れて次々投入。
最終的に10人前のおでんを作ってしまう。

でも、美味しかったから良しとした。

ワチャワチャと飲んで話して夜は更けて。
ボチボチとリウマチ物忘れ我らは老けて。

ジジイの宴（老人会）

パン爺、喋りまくり。
エ爺、いじめられすぎ。
GEN爺、腰痛で要介護。
283爺、普通に太り過ぎ。
肉爺、「え？なんて？」言い過ぎ。

焚き火の上で、ようやく出番を迎えたビア缶チキンも、中途半端な鍋を被せられカリメロ状態。

頭隠して尻寒い。
最終的に丸焼きコース。

でも美味しかったから良しとした。

エ爺、肉爺に言われ厚揚げ焼くも、肉爺1口も食べずに全部無くなる。

でも美味しかったから良しとした。
食べてないけど、良しとした。

それを見てチロ爺が、鴨肉を鍋でしゃぶしゃぶにしてくれた。

凄い美味そう。

へぇー！とか、ほぉー！とか言うてると、
遠くからエ爺が
『はよ食わな！硬くなる！』
と叫んでくる。
『わかった、食べますがな！まっとくれ！』
箸を探して食べようとすると
『肉爺！はよ食わな硬くなる！』
『わかってますがな！食べますがな！』
『いや、はよ食わな･･･』
『いや、箸が･･･』
『肉爺、はよ、硬く･･･』

しっかり硬くなっても美味しかったから良しとした。

２回目は箸があったから、直ぐに食べれた。

確かに、硬くないほうがもっと良しだった。

ジジイ、追加しまーす！

仕事終わりにふみ爺が駆けつけた。

ここは！と思い、初対面のパン爺に迎えを頼むも、パン爺、駐車場に何をしに来たのかすっかり忘れ、目の前のキャンパーさんに声をかける。

パン爺
「キャンプですか？」
ふみ爺、突然声をかけられ
「･･･はい」
パン爺、優しさ溢れて
「荷物、持ちましょうか？」
ふみ爺、怪しさにおののき
「･･･え？え、え？」
と後ずさる。

木の影からそれを眺めてニヤニヤしてる肉爺が、一番悪い奴。

ふみ爺参加で乾杯。

もう何回目かも記憶にない。
もう何回目でもいい。
何回だって乾杯する。
素敵な仲間がいるねんもん。

テレビジジイ。

LINEで遠方のイズ爺にテレビ電話。

パン爺
「パン爺です！」
エ爺
「パン爺です！」
チロ爺
「パン爺です！」
肉爺
「パン爺です！」
283爺
「パン爺です！」
GEN爺
「パン爺です！」
ふみ爺
「変なおじさんです！」

もう、誰が誰かも、自分が誰かも、わかっておらず。

その後、5秒前の記憶が消し飛ぶパン爺が、電話片手に「パン爺です！」を28回ほど繰り返してた。

ジジイ、散歩、三千歩。

酒を飲み、飯を食って、GEN爺就寝。

後を追うように、ふみ爺も車中泊にて就寝。パン爺はパン婆が怒るので、パン婆が目覚めぬうちにシルバーカーにて帰宅。

エ爺と肉爺、甘味が欲しくなり夜道を徘徊。
20分ほど歩いて、コンビニで甘味を購入。
帰りに近道することに。

色々と話しながら歩く。
歩く。歩く。歩く。。。

20分後、近道しようとした場所に戻る。

あれ？？

ぐるっと回って元の場所。

気を取り直して、ナビにて歩く。
予想してる方向が全て違うといちいち驚きながら歩く。

エ爺
「肉爺さん、ワイ、内転筋が痛いわい」
肉爺
「わし、足の甲が痛い。カカト踏まんとちゃんと靴履くわ」
エ爺
「肉爺！靴、履いてへんかったんかいな！」

なんでやねん！
を、しながら、40分後、到着。

合計90分の旅、終了。

ジジイ、頑張った。
ジジイの近道、回り道。

エ爺、転がるようにテントに。
肉爺、ステッカーの依頼をこなし、就寝。

震えるジジイ。

朝、寝袋のチャックが開けられず、283爺に開けてもらう。

ゴミが散乱したテント村の中で、寒い寒い言いながら過ごす。

焚き火、誰もせず。

エ爺、自分だけストーブに当たってる。

他のジジイ、ストーブあるも、老眼でよく見えないから、寒い寒い言うて耐え忍ぶ。

ジジイ、追加しまーす！ババアも！

誰が何をしたのか忘れたが、軽く朝食を済ませ、腰痛おばけGEN爺の入れてくれたコーヒーを飲んでいると、マイティー婆と、マイティー爺が顔出しに来た。

マイティー爺、翌日のキャンプを忘れて忘年会でしこたま飲んでたらしい。

マイティー婆、それみてムカつき、朝からたたき起こして来てくれたらしい。

イチャイチャジジババ。

ジジイ、白黒はっきりせず。

そんなイチャイチャ爺婆をほっといて、GEN爺が
「そうじゃ！ステンシルじゃ！」
と言い出す。

数日前、GEN爺が
「ワシ、テントにステンシルしたいんじゃ」
と言い出したので、既にテントにステンシル経験してた肉爺が
「なら、黒のスプレー買っといで」
と、指示していた。

得意げに、でも痛む腰を押さえながら
「スプレー買ってきたからステンシルするぞぉー！」
と、天高くスプレー缶をかかげる。

が、スプレーの蓋のとこに『ホワイト』と書かれてた。

仕方ない。ジジイだから。

肉爺、落ち込むGEN爺を連れて、スプレー買いにホムセンへ。

テント前に戻り改めて
「ステンシルじゃ！」
を決めてから、セッティング。

手の震えが程よくスプレーしていく。
フルフルフルフル、スプレーしていく。

完成。

GEN爺、痛む腰に手を当てながら、凄く満足そう。

チロ爺、やばし。

そんなことしてたら、チロ爺の様子がおかしくなってた。

テント内で正座して、時折、両手を付いている。

そういうアレかな？
と思ったが、顔色もかなり悪い。


チロ爺、命の危機のようなフラフラ感。
何があった！？てぐらいグラングラン。


でも、帰らないと、と言っていたので、撤収手伝い、皆で車に運び、少し運転怖かったけど見送った。

後に、無事に家に到着したと連絡があり、ほっとしたが、何だったのかまだ少し不安が残る。

チロ爺、落ち着いたら連絡してね！

バイバイ ジジイ。

各々撤収し、イチャイチャ爺婆にバイバイする。

駐車場にて、GEN爺、283爺と再会を約束し、固い握手からのハグ。

遠いところから、急な呼びかけなのに来てくれた。凄く嬉しい。

泣く泣く別れたが、もう会いたくなってきた。


エ爺とは、まぁ、また会うから、普通に「おつかれさん」と別れる。

いつものことなんで。
また会えるの分かってるからこその、サラッとした別れ。


総じて言うが、本当にいいキャンプだった。
いつも、いいキャンプ。
全て、いいキャンプ。

ホントに良きキャンプだった。

ジジイx2022

2022年。

CAMPiiiから自分の世界が広がった1年。
色々な人と出会い、色々なキャンプをした。ガバチョもいっぱいした。

出会った人とワチャワチャし、これから出会う人にドキドキし、まだ行ったことないキャンプ場にワクワクした1年だった。

キャンプァイ！な1年だった。

出会った人、絡んだ人、全ての人にお礼を言いたい。

そして、忘れちゃいけない。

キャンプに行く僕を気持ちよく見送ってくれた家族にも。

あざます！！

これからも、老いに負けずにキャンプしちゃうぞ！と、今年最後の記事を〆る。



【2022年】

ガバチョした回数
12回。

キャンプァイした回数。
48回。


来年も宜しく！！


お肉か好きです。