息子とラストキャンプ

2021年。キャンプ納め。
場所は【湖岸緑地 南三ツ谷】

最初はソロ予定だったが、出発直前、急に参加表明をしてきた息子と2人で行くことに。

前回、息子が
「パパと2人のキャンプはヒマだ｣
というクレームを、凄く気を使いながら何重にもオブラートに包んで言ってきたので、少し大きめの遊具のある南三ツ谷にした。

年末で家も仕事もバタバタなので、28日の仕事終わりに出発。

爆睡する息子を助手席に、雪の残る南三ツ谷に到着。

とりあえず息子を起こして、テントを設営する場所を探しに行くことに。
雪にテンションの上がる息子を想像しながら、早くもテンション高めの父が息子を起こすも
「あー、雪か。寒いな。おれ、寝起きやしな。パパ、見てきて。｣
と、まるでハエを追い払うような手振りで、父の上がったテンションを軽く叩き落としてきた。

そんな息子に父は
「なんやねん。雪やのに。昔はホコリみたいな雪が降ってきただけで朝から叩き起してきたくせに。ぜーんぜん可愛くないわ。おっさんやんけ。つまんね。全部溶かしたるからな。あーあ、びっちゃびちゃなるわ。いいねんな。真っ白な雪がドロドロの土になるわ。もったいないけど仕方ないよな。お前が起きひんねんもんな。ヒゲも生えてないのにおっさんみたいになりやがって。昔は可愛かったのになぁー！あーあ！おっさんや！｣
と、ブツブツブツブツ寝てる息子に愚痴りまくった。

息子、諦めて舌打ちしながら
「うっせ！わかった、行くわ！子供みたいに喜んだりしやんからな。あとパパの方がおっさんやからな！｣
と、ようやく車から降りてくれることに。

「すげー！見て！真っ白やん！雪すごっ！雪中キャンプや！あつちに琵琶湖あるねんぞ！砂浜も雪やろな！あ、遊具もあるからな！遊具の近くにするか？でも、向こうの方が雪が綺麗やな！どっちにする！？｣
と、息子が起きたことにテンションを再燃させる父。

その父の後ろ、まだ開ききらぬ目でポケットに手を突っ込んだまま
「んー。はい、ここ。ここでいい。近い。｣
と、まだ公園に入って1歩目のところをアゴで指さして言う息子。

父、お構いなく雪が綺麗に残っている奥の方を指さし
「やっぱあそこやな！雪、きれいやしな！琵琶湖も近いしな！波の音聞きながら寝れるやん！雪だるまとかできるで！よーし！がんばって荷物運ぶぞ！｣
と、寝起き1分の息子に、これでもかと高テンションをぶつけ、車の後ろから荷物を降ろし始める。

息子も諦めたのか、自分の持てる荷物を手に取って歩き出す。

ラストSOOMLOOM HAPI 2p 『二股化』

あいも変わらず眉間にシワを寄せたままの息子だが、今日のテントSOOMLOOMのHAPI2Pのメインポールを二股にする事を聞き、
「それ、どーやってするん！？そんなんできるん！？ちゃんと調べたん！？YouTube見たん！？思いつき！？いつもの思いつき！？｣
と、いとも簡単にテンションを上げてきた。

父は得意げに
「失敗しようが成功しようが、やってみることに価値があるねん。トライアンドエラーや。失敗を恐れるな、少年よ｣
といい、設営開始。

いつものようにガイドを使ってペグダウン。テントを広げて5本のペグに各コーナーのベルトを掛けていく。

息子は父を見守りながら
「パップテントも好きやけどさ、あれはやっぱり狭いからな。高さもないから腰が痛くなるねん。でも、このテントは高いから普通に歩けるし好きやわ。今度買う言うてたテントはどんなんなん？ママに怒られへんの？誕生日に買うん？｣
と色々と話してくれてた。

いつの間にか眉間のシワも消えてた。

テントの設営も中盤。
広げたテントがペグで固定され、地面に波打ちながら横たわってる。

入口側のチャックを開けて、ポールを入れる。
いつもならメインポールを入れるが、今日は二股化パーツ（Kilig 二又化パーツ A6061アルミ合金）を付けたポール2本（Soomloom アルミポール A6061 外径33mm ４節連結 プッシュボタン式 多段階調節可能 ）を入れる。

当然、今までのポールより長いため、そのまま真っすぐには入らないので、先端から斜めに入れ、先端の位置を決めてから押し上げつつポールを左右に開いていく。
※写真は翌日の朝のもの

息子が後ろから
「パパ！テント立ってきてるで！もう少しや！がんばって！｣
と声を掛けてくれてる。
※写真は翌日の朝のもの

押し上げ、広げ、ある程度の位置にポールの足が来たら、プッシュボタンでポールを伸ばし、テントが張るまで更に押し上げて、ポールの足元の位置を微調整し、ポール固定用ベルトにペグを打ち込むと完成。
※写真は翌日の朝のもの

2人して
「おぉー！すげー！真ん中にポールない！めちゃ広く感じるな！｣
と、嬉嬉として喜びあった。

ワンポール買う予定もなかったのに買った二股化パーツと、タープ持ってもないのに買ったタープポールが、ようやく日の目を見た瞬間であった。
※写真は翌日の朝のもの

ラストにゅーぎあ。

インナーテントの1番高いところだけカチッとはめると、あとは息子に任せて、焚き火と晩御飯（息子リクエストの焼き鳥）用の炭をおこす。

インナーテントを付け終わった息子にその場を任せ、車にその他の荷物と新しいギアを取りに。

トヨトミのちっこい石油ストーブ。
本当はパセコやアルパカが欲しかったが、テントの隅っこに置くなら背面のあるこっちの方がいいかな？と思いコレにした。

灯油を入れ火をつける。
だんだん赤くなるストーブ。

こりゃ暖かい！息子も手を当てて
「ふぅー、手が生き返るわ｣
と喜んでいる。

もうひとつ、新しいギア。
工場に転がってたぶっとい角材を切って、取っ手を付けただけの薪割り台。

本当は年輪がバッチリ見える丸太を切り出したやつが欲しかったけど、まぁ、これでもいいやろ、と作ってみた。

これがまあまあ使えたので、しばらくはこれで良しとする。

ラストキャンプ飯

前には焚き火、後ろにはストーブ。

初めての雪中キャンプやのに、今までで1番暖かい。

その後、炭火で焼き鳥をし、炊飯してウインナーや椎茸を焼いて食べた。

酒のお供に買ってきた刺身を食べていると、サーモン大好きな息子も箸を伸ばしてきた。

が、箸が止まる。

「なぁ、これなに？？これ、見たことないやつや！｣
と息子が箸で指したのはタイの刺身。
「それはタイやな。お前は食べたことないと思う。まぁ、食ってみ｣
と言い終わる前に、すでに口に持っていっていた。

1切れ食べると
「いけるやん！タイうまい！こーゆーのやな。こーゆーのあんまり教えへんやろ。パパがオレに『食べてみろ』ていうやつは、わさび隠してたり、めっちゃ辛いやつばっかりやからな！見たことないのに『食べろ』て言わんやつはうまいやつやねん｣
と、父の分析混じりにクレームつけてきた。

父はただ
「んんーー。。好きなだけ食べな｣
とだけ言った。

ラスト寝

インナーテントに潜り込み、2人で『おさるのジョージ』を観る。

ここではジョージに対する自分なりの分析を話してくれた。

ジョージのダメなところ。黄色いおじさんがダメなところ。そして、その2人の改善点。

あらゆるストーリーの中から、解説するにうってつけのシーンをサッと出し
「たとえば、この場面な。こんなんサルやからできひんのに、やらせろ！やらせろ！言うてるやろ。その結果が、、、ほら、ここ。でも、これは、サルにさせた黄色が悪いねん。でもこっちの話では、、、｣

そんな話をウンウン言いながら聞いてるうちに就寝した。
息子も観ながら寝落ちしてたみたい。
夜中にジョージの声で起こされた。

ラスト朝

さすがにストーブをつけたまま寝る勇気はなかったので、朝6:30に寒くて目が覚めた。

息子には分厚い寝袋と毛布を使わせたので、スヤスヤと寝ている。

とりあえず寒いのでストーブに火を入れて、コーヒーを飲むことに。

どうせならストーブで湯を沸かそうとするも、ケトル忘れてることに気づく。
炊飯に使った鍋は、炊事場がないので洗えず。

諦めかけた時に、水を入れて持ってきているステンレスボトルで直火で湯を沸かせると思い出し、なんとかコーヒーを飲むことができた。

緑地内をウロウロし、朝の雪景色を堪能。
息子が起きた時に少しでもテンション上がるように雪だるまをせっせと作り、息子をおこす。

ラストカロリーサンド

朝は息子リクエストのカロリーサンド。

パン

チーズ
さけるチーズ売り切れてた。

ポテサラ

チーズ

ハム

チーズ

またハム

チーズ

パンを乗せて焼けば完成。
これが『カロリーサンド』

リクエストのカロリーサンドを食べてる時に、息子に
「お客さんが来てるん知ってた？｣
て聞くと
「あー、雪だるまやろ？起きた時にわかった。寒いのに雪だるま作ったんやな、て思ったけど、ちょっと置いてるところが邪魔やったわ。クーラーの上やからお茶出されへんかった。｣
と、クレーム混じりで返してきた。

ニヤニヤしながら作ってた俺。
なんか泣ける。
が、
「これ食べたら俺がパパに雪だるま作ったるわ｣
との息子の言葉に、軽くテンション上げられた。

なんか、雪だるまも父も、息子の手のひらの上でコロコロされてる感じがした。

ラスト雪遊び

それから2人で雪遊びをした。

雪合戦で本気で子供に雪玉を投げつけ、肩を少し痛めるも、果敢に子供に向かっていく。『父の姿、よく見ておけ！』と走り回るも10分でぶっ倒れる。

ハアハア言いながら
「なぁ、俺はまだまだやれるねんけど、ちょっと使わん道具だけでも片付けてくるわ。このままやってもえぇけど、俺の勝ちになるんは目に見えてるしな。まぁ、片付けもしとかなあかんし。お前は遊んでていいからな｣
と言い捨て、その場を後にする。

肩が痛いからと、決して逃げたのではない。大人なので、片付けのことも考えている、と言うだけのことだ。

ラスト雪だるま

大人なので、子供は遊ばせておいて、もう使わないギアを片付け車に運んでいると、息子が約束の雪だるまを完成させてた。

しかも俺のよりデカい。

「これ、パパだるまやで。鼻、見て。ブタの鼻！ひゃひゃひゃwww｣
『さぁ！こいよ！』と息子は挑発してきてるが、大人なので
「ははは。うまい、うまい。｣
と、軽く流しておいた。

決して疲れ果てているからではない。

そんな父に雪玉を投げてくるが、残念。大人なので、そんなに、、何個も、、ぶつけても、、、くっ！！

キャッキャ言いながら走る子供を、たまに膝をつきながらも追いかけるオヤジ。

雪原をかけて行く親子の姿がそこにあった。

ラスト昼食

ハアハア言いながらテントに戻り、インナーテントを外した幕内で『おさるのジョージ』を2人で観ながら、昼ごはんにカップラーメンを食べた。

ストーブに、お互いの濡れた服を乾かすように当たりながら食べた。

その後、まだ雪で遊ぶ息子を横目に撤収。

結局、遊具では
「おれ一人で遊具でなにするん？わー！て言うて遊具で遊ぶん？もう4年生やで。1人はきついわ｣
と言って、遊ばなかった。

が、ここまで来たから雪があった。
支那にしようかと思ってたが、南三ツ谷まできて、結果、雪中キャンプができてよかった。

ある意味、息子のおかげか。

ラストクイズ

帰りの車の中で息子に
「クイズやるか？大きいのとか、小さいのがあって、白っぽいのとか、黒っぽいのもあって、『チ』で始まって『コ』で終わる3文字のものはなんでしょーか？｣
て問題出したら、
「え？ええ？？チでコやろ？3文字やろ？えぇw え？w なんなん？w なんのクイズなん？w えーと、えー！wわ、わからんなぁーww｣
と、終始ニヤニヤしてた。

家に帰ってから、嫁に同じクイズ出したら、息子とまったく同じ感じで
「な、なんなん？w 3文字でチで始まってコで終わるんやろ？w なんやねんw えぇーww ちょ、なんなん！？w おっきいのとかw えー！わからーんww｣
と終始ニヤニヤしてた。

でも、子供のニヤニヤの方が可愛かった。
嫁のニヤニヤはちょっと違うと思った。

ラストまとめ

という訳で、年内にぜったい投稿するぞ！と、走り書きも走り書きにつき、乱筆乱文、表現がわかりにくかったり、誤字脱字があれば、ごめんなさい。

ともあれ、
今年からここに参加させてもらい、
多くの人のキャンプで楽しませてもらい、
多くのキャンパーさんと出会えました。

これからも皆さんの投稿で泣いたり笑ったり羨ましがったりしながら、2022年も無事故で楽しくキャンプしていこうと思います。
春からは嫁もキャンプにちょこちょこ参加すると思うんで、また見てやって下さい。

では、みなさま。
良いお年を。

赤いポイント、風も遮ってくれて人も来ないしオススメ👍